・生活習慣病を防ぐ??
・ベジ・ファースト理論
・理屈
・効果がない説も・・・
・生活習慣病を防ぐ??
2型糖尿病とか、高血圧とか、肥満とか。生活習慣病とは、文字通り「生活習慣」が発症のファクターを多く占める疾患群です。もちろん、遺伝的に発症しやすい方も、いらっしゃいます。ですが多くの場合、日々の生活が、発症の大きな要因になるものです。
日常生活の、ちょっとした努力や工夫で、発症のトリガーを少しでも引かないようにする努力はあるのだろうか。そう考えるわけですね。今回取り上げる食生活に関して、ちょっとした意識の変え方で、「ちょっと」効果があるかも知れない方法があります。
結論を急ぎます。「食事の際には、野菜を先に食べましょう」という習慣です。実践のハードルも、決して高くありません。
では、詳しく知りたい方に向けて、以下に詳細を記録します。
・ベジ・ファースト理論
ベジ・ファースト。名前のとおりなのですが、ようは「食事の時には、野菜を先に食べましょうよ」というルールというか、方法論のことです。
糖尿病内科の医師たちが、大学の講義の時に、しきりと「ベジ・ファースト理論」を提唱しているのが印象的でした。実際に、内科系の医師たちは、簡単にできる生活習慣の改善法として、教育的に指導していることもあるとか。
たしかに指導する側としても、「食事をとるときには、先に優先して野菜を取りましょう」と言うだけですので。効果があるとすれば、非常にコストパフォーマンスが良いのだろう、と思います。
・理屈
野菜と一口にいっても、種類は多いですよね。キャベツだったり、レタスだったり、ブロッコリーだったり、ほうれん草だったり、ジャガイモだったり。いずれにせよ、多くのもので共通しているのは、食物繊維が豊富である点です。もちろん、細かく言えば少ないものもあるのでしょうが、ここで想定するのは一般的に食物繊維が豊富な野菜とします。
食事の際に、まず野菜を食べるとします。豊富な食物繊維が、他の食べ物より先に、腸管へ辿りつくわけです。食物繊維は、胃や小腸での消化を、一般的には受けにくいとされています。消化されにくい線維のイメージです。
この食物繊維が、先に腸管に居座ることによって、あとからくる糖質や脂質の吸収速度が、マイルドになるとされています。
とくに血糖値については、その上昇がマイルドになるようです。糖尿病患者さんについては、よく指導をされている内容になります。
・効果がない説も・・・
世の中、一つの説に対しては、まあ否定的な意見も出てきちゃいます。当然のことです。この理論にも、当然のごとく反論もあります。「実際には、野菜を後にたべようが、野菜をとっているわけだから。あまり順番は関係ないのでは」という立場です。
たしかに、仰るとおりでしょう。「野菜を先にとるというより、糖質を最後にとるべき」という考え方もあります。
ただ、実際のところ、水掛け論になってしまいます。心がけたいのは「野菜を先に優先して取る。あとから、糖質や脂質を」という流れであると思います。もっとも、そもそも野菜不足の生活だったら、ベジ・ファーストも何もないので。野菜不足の自覚がある方なら、しっかり野菜を取るのが、まず重要でしょう。
くわえて、食事の順番だけを変えただけで、そもそも劇的に改善することばかりではないハズ。ほどよい運動など、他のファクターも織り込んで考えるべきでしょうね、結局のところ。
語郎