有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

実際にあった、遠隔地転勤のはなし。

そろそろ4月の新年度

 

令和3年の3月も半ばになり、来月からは新年度ですね。いかがお過ごしでしょうか。

 

この時期に耳に入ってくるのが、人事のことでしょう。僕のまわりでも、転勤や引っ越しの話をする人が目立ってきました。 この記事の最後にあるリンクの過去記事でも、似たようなことを記録していました。

 

転勤については、いろいろな考え方があると存じます。僕は「やりすぎな転勤というのは、下手したら働く人の持つ居住権の侵害なんじゃないか」ってスタンスです。医療業務の上でも、患者さんにとっては迷惑な話でしょうね。いきなり担当が変わって、関係が打ち切られるわけですからね。まあ常識的に考えて、不可思議ですわな。混乱される方もいらっしゃいました。

 

さて今回は、僕がいままで見てきた転勤事例をまとめます。一口のコメントも混ぜて、忘れないうちに記録します。

 

転勤者の名誉もあるので、特定されない範囲で書きます。施設名も一切出しません。「移動のスケール感」を味わっていただければ。

 

こうやって挙げると、やっぱり異常なのですかね。隣接の都府県ならまだしも。まさに「飛んで」ますね。

 

 

事例集

①都内 → 愛知県 → ・・・

愛知県の専門施設に転勤だそうです。配属年数も未定とのことでした。その後の足取りは謎です。のっけから詳細が分からなくて、ごめんなさい。

 

 

②都内 → 静岡県(1年間) → 都内

静岡県の急性期施設への出向事案です。なかなかに大変だったようです。私事で申し訳ないのですが、親戚の叔父さんが静岡県にいます。このあいだ電話したら、元気みたいで何よりでした。

 

 

③都内 → 千葉県(2年間以上) → ・・・

こちらも、急性期施設への異動。千葉県といっても、都内から見てかなり遠方の施設でした。医療機関が少ない医療過疎地域のため、バイト(医師免許のいる時間外の仕事)も出来ないとのこと。

 

 

④都内 → 山梨県(半年)→ 都内(半年)→ 千葉県(3ヶ月)→・・・

短期間での出向を繰り返している事例。最近仲良くなった人です。山梨県も6ヶ月とのことで、それ以降も3ヶ月から半年程度でした。どうせなら、都内の期間を固めてくれた方が、いくらかマシでしょう。それができない事情でもあるのかしら。 人員の都合説が濃厚です。

 

 

⑤都内 → 神奈川県(半年) → 静岡県(半年)

こちらも、仲の良い先輩の事案。それぞれ半年程度とのこと。なぜだか、静岡県に行く人が多いのですよね。ほかにも似た状況の人がいらっしゃいました。

静岡県って温泉あるし、お魚も美味そうだし、ステキです。小学生のころ、家族と旅行で下田によく行ってました。脱線。。。

 

 

⑥都内 → 長崎県(3ヶ月) → 埼玉県(半年) →

こちらは後輩の事例です。長崎県に3ヶ月、埼玉県に半年とのこと。そこから先の予定は未知のようです。長崎県に3ヶ月だけ、というのもアレですよね。引っ越しやらの手間を考えると、慌ただしいです。やっとこさ事務作業に慣れるだけで終わってしまうんじゃないかしら。

 

 

⑦都内→ 静岡県 → 愛知県 → 福岡県

知り合いの税理士さんから聞いた事例です。ご家庭をお持ちとのことでした。都内の大学病院から始まり、西へ西へと進撃しているとのことです。都内の大学が本所属なのに、異動を続ける様子を心配していました。たぶん、大学は領土戦でもしてる気分なのでしょう(テキトー)。異動してる側としては、たまったもんじゃありませんけれどね。

 

 

解決策?

これについては、医師の偏在というのが問題の根っこにあるでしょうね。 いままでは、卒業したら即、出身校に就職でした。そこが崩れてしまい、大学の派遣能力が緩んだのでしょうね。

 

乱暴な解決策かもしれませんが、出身校の所在県・隣接県での若手の研修を義務化したり、とかですかね。そうすれば一定の人数の医者を派遣しやすくなります。 入学時点で分かっているなら、諦めて入学するでしょうし。大学と個人、双方で納得済みの体になります。

 

でもこの解決策ですと、それこそ住居や職業選択的にヤバめですしね。都市部の大学の偏差値が高騰しそうですが。それくらいして「壁」を設けないと、人材の流動化が進み過ぎてしまい、医療過疎地域がピンチになってしまうのでしょう。インフラ産業の難しいところを実感してます。

 

kataroh.hatenablog.com

 

 

語郎