有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

健康や病気についての知識を、取得できる方法とは。

 

 

受診前に調べる熱意

最近はネットの健康に関する情報も充実しているため、患者さんも受診前に知識を仕入れて来られます。分からないことだらけだとは思いますが、自分なりに調べて来院される熱意は、すばらしいです。

 

知識を仕入れる努力は申し分ないのですが、やはりネットで仕入れた情報が多くなってしまいます。そうなると、どうしても真偽不明の情報が多くなるのが現状です。すこしズレているといいますか、西洋医学一般には認められていない内容を覚えている方もいらっしゃいます。

 

ネットが悪いというつもりはありません。どうしても偏ってしまう、という話です。

 

 

どこで医学一般を学ぶのか?

ところで。

 

医学に関する系統的な学びって、義務教育で触れる機会があるのか。そう考えてみたんですよね。そうなると、せいぜい生物とか保健体育くらいでしょうか。生物とか保健体育では、ちょっとした人体の医学関係の知識に触れる機会があります。それでも、全体から見るとごくわずか。

 

「系統的に人体と病気について、触れる機会があってもいいのでは」。そう感じるようになりました。

 

 

もうすこし、病気や人体についての一般論が周知されると、患者さん側にもメリットがあります。 適切な診療科のチョイスにつながるかも知れません。

 

 

 使いやすい医学の情報ソース

まえ置きが長くなりました。要するに、医療に明るくない方でも、十分に活用できる情報ソースを、お知らせしようと思って記録しています。内容の正確さも勿論だいじです。それだけではなく、理解しやすいものをお知らせします。

 

書籍:病気がみえる シリーズ

病気がみえる vol.5: 血液

病気がみえる vol.5: 血液

  • 発売日: 2017/03/25
  • メディア: 単行本
 

 

医療従事者には鉄板の書籍になります。シリーズ化されており、消化器、呼吸器、神経系、などなど。全般的に網羅されています。

 

全体をつうじて、図表が多くて視覚的に分かりやすい構成になっています。 どのシリーズでも、「基本事項 → 病気の全体像 → 各論」といった構成になっています。そのため基本的な事項を固めながら理解できます。

 

もちろんすべてのシリーズを購入する必要はありません。自分が関心のある病気、あるいはご家族が患っている病気に関するシリーズを読むだけでも、しっかりした基礎がつくと思います。

 

情報:薬剤の添付文書

薬についての情報としては、「添付文書、一択」だと思っています。添付文書とは、薬剤についての使用量や副作用がひととおりまとめられている書類です。開発している製薬会社が詳細を公開しています。ネットで手に入ります。

 

スタッフさんや患者さんから、薬剤についての相談をよく受けます。薬の副作用の質問がメインです。ぶっちゃけた話、すべての薬のすべての副作用など覚えていられるわけもなく。その都度、調べるようにしています。

 

たいていの内容については、添付文書に記載されています。文字量が多い書類ですが、ページ数はそれほど多くないです。

 

処方を受けている薬剤については、ぜひ一度目を通してみると良いでしょう。

 

情報:厚労省のサイト

 中立的な観点という意味では、かなり信頼がおけます。COVID関連の情報をふくめ、最新の地域医療の動向もまとめられています(感染症etc)。

 

webサイトが乱立する昨今、信頼性には定評があります。どうしても最新の情報を入手したいと思うのであれば、お勧めします。

 

 

語郎