有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

産業医の講習会に、参加してみた記録【産業医のなり方】

 

 

産業医のあれこれ

いきなりですけれども、産業医って、ご存じでしょうか。企業の保健室に駐在している、医者のことです。一定程度の規模の会社には、配置するように法律で義務づけられています。僕のいる病院にも、もちろん配置されております。たいていの病院では、心療内科や精神科の医者が、兼任していることが多いようです。

 

医師免許を取得しただけでは、産業医の資格にはなり得ません(例外はあるのですが、ややこしいので割愛します)。産業医になるための方法は、いくつかあります。

 

日本医師会主催の「産業医の資格取得の講習会」に参加して、それを証明する手帳を医師会に申請することで、産業医になれます。多くの場合には、この講習会を受講することになります。

 

産業医のこと」とくくりましても、法律や実務のことなど、メチャメチャ幅が広いテーマになってしまいます。今回は、実際に僕が参加した「産業医の資格取得の講習会」の様子を、記録しようと思います。「こうやって、産業医が誕生するのだなぁ」など、ちょっと参考にして下さると幸いです。

 

よく受ける質問にたいして、回答する形で記録します。

 

 

質問:どこで講習を受けたのか

先述のとおり、医師会の主催する講習会でした。場所は、都内の某大学医学部です。その大学の構内を貸し切り、講義が行われます。

 

講義が行われた場所は、大きめのホールでした。そのホールに、合計200名くらいの人が、収容されていましたね。もちろん、人数分の座席は、用意されてあります。

 

大きいホールでしたが、今のご時世では(コロナ的な意味で)アウトでしょう。いまも、あの講義が開催されているのか、謎です。

 

 

質問:いつ講習を受けたのか

研修医2年目のころでした。時間的な余裕がある診療科だったので、参加するように調整できました。

 

僕が受けたのは、秋口~冬場メインのコースでした。9月、10月、11月でしたね。それぞれの月末の週末を使って、行われました。土日連続で朝から晩までの講習なので、意外と体力的につらかったです

 

 

質問:なぜ講習を受けたのか

若いうちに資格を取得するべきかな、と。それほど、深い意図はありませんでした。結構、参加するためのハードルが高いのです。申し込み開始日の翌日には、席が埋まってしまう有り様でしたからね。

 

 

全体的な参加者の印象

面白かったのは、参加者年齢が両極端であった点です。若い研修医か、あるいは、ご年配の開業医でした。「参加できるほど、余裕のある時間が確保されている医者」がセレクトされているからでしょうね。参加している人の、診療科目は様々でした。

 

余談ですが、高校時代の同期が混じっていて、笑いました。あとは、お隣のお医者さんと、仲良くなりました。ちょっとした交流会感覚で、それは良かったのかな、と。

 

 

受講の形式

半分が座学で、もう半分は実習形式でした。

 

座学は、文字通りの座学です。スライドが流され、講師の先生が解説をして下さいます。内容は多彩でした。ここでダラダラと講義内容を記録しても、あまり意味が薄いので、割愛します。個人的には、工場の公害問題に関連する講義は、興味深かったです。あとは、メンタルヘルス関係の内容が多かったのも、印象的でした。

 

実習形式についてですが、ほとんど座学みたいなものでした。たまに外に出て、「ガス検知管」を引いたりしました。たいていは屋内で、周りの人とディスカッションするような内容でした。「理科の実験」みたいな内容では、ありませんでしたね。

 

 

終わったあと

講義が終わったら、シールをもらいます。もらったシールは、手帳の所定の場所に貼りつけます。

 

1日が終わると、だいたい合計で8単位分のシールを頂いていました(日によって増減します)。これを、7回ほど、繰り返すことになります。

 

全部で50単位になるまで、頑張ります。シールをなくすと一日分の受講料と時間がチャラになる惨劇発生ですので、気をつけます(小さいシールなので、なくす人が意外といます)。

 

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(実際の手帳です。印のところに、シールを貼っていきます。)

 

 

感想

休日が潰れるので、思っているより、しんどいです。

 

これから、会社でのメンタルヘルスが問われてくる時代になると思うので、資格を生かして貢献してゆきたいです。

 

 語郎