診療科目とキャラクターのネタ
医者の診療科目とキャラクター(性格)について。医療系の人が発信するコンテンツで、よく見受けられる定番ネタです。
例えば。
「外科系の医者は、体育会っぽいキャラの人が多い」。
「内科系の医者は、文科系っぽいキャラの人が多い」。
みたいな。 このあたりまでなら、まだ分かります。この2つは鉄板で言われることであり、業務内容から見ても、当てはまっている気がします。
ほかには。
「整形外科医は、ちゃらい」。
「麻酔科医は、不思議な人が多い」。
・・・・・。
うん。このあたりになってくると、ちょっと雑ですわな。従事する人によるでしょうし、軽いdisりも入っているので、よくない気がします。
このように、実にいろいろなことが言われており、錯そうしている感があります。 僕なりに、「診療科とキャラクター」論について、思うところを記録します。
ロジックの部分
要するに「診療科目」と「キャラクター」の相関関係ってことですよね。「診療科目」ならハッキリしていますが、そもそも「キャラクター」とかって分かりにくい概念です。そういった前提で、話を進めます。
2つの要素の前後関係を考えてみると、整理されるでしょう。
a:特定の「キャラクター」を素因として持つ結果、特定の「科目」を選びがちである。
b:特定の「科目」を選んだ結果、似たような「キャラクター」が形成されやすい。
無理やり前後関係を考えると、このようになるのかな、と。「内科系の医者は、文科系っぽいキャラの人が多い」を例にとってみます。aの見方だと、もともと文科系っぽい性格なら、内科を選びがちってことになる。bの見方だと、内科を選んだ結果として文科系っぽくなる。
現場レベルだと、aのロジックもbのロジックも、どちらも成立するような印象を受けます。個人的には、bのロジックのほうが強いかな。人って、周りの環境に矯正を受けるところがありますから。文科系っぽい人が、ゴリゴリの外科系に突っ込んだら、それっぽい性格に染まっていくのかも。いや妄想ですけれど。とくに実証していません。
結論
ややこしい議論になってしまいました。
思うに「キャラクター」とか「性格」ってのが、そもそも曖昧で掴みどころがありません。わかるようで、よくわからない。捉えどころのない概念の議論なので、意見が沢山分かれるのでしょう。
巷で有名な、血液型性格判断の曖昧さに近いものがあります。あれって、バーナム効果の代表例ですわな。だれにでも当てはまるような性格・行動を、無理やり血液型にあてがっているワケです。無理やりあてがっているので、帳尻の合わないことが起きやすい。マイペースとか、おおらかとか、おっとりとか。よーく項目を見ると、すごく曖昧な感じです。なんなら一部で被っています。
「血液型」とか「診療科」ってのはカッチリした事実ですが、「キャラクター」ってなると途端に曖昧になるでしょう?
こういった定義の厳格さに差があるので、よく議論になるのでしょうね。
語郎