有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

書評録③ (不動産投資、まずアパ)

f:id:kataroh:20200622204741j:plain



 

・『まずはアパート一棟、買いなさい!』 石原博光

不動産関連本でも有名な一冊で、知っている方も多いと思う。一棟モノのバイブル的な本である。読もうとは思っていたのだが、読書に充てる時間も取れずに目を通せていなかった。最近は余裕が出たので読んでみた次第である。

 

噂どおり、バイブル本だと思った。一棟モノを始めるにあたっての準備は網羅されており、細かいテクニックの内容も充実していた。それでいて内容は中立的であり、一つの手法をごり押しする記載も無かったので好感を持てた。

 

  • 都心部の資産性が高い物件は、収益性の観点からは利回りが悪い。
  • 地方の資産性が低い物件は、収益性の観点からは利回りが良い。

資産性と収益性はトレードオフの関係なのだろう。将来的な資産性を重視するならば都心の物件は悪くないだろうが、必然的に購入価格が高いため表面利回りは低くなる。半面、地方の物件は都心部ほど物件価格が乗らないため、結果表面利回りも良くなる。

毎月のキャッシュフローを重視するならば、利回り優先で地方・郊外の物件、ということになるのだろうか。あまり地方すぎても人口減少下にあっては客付けに困るため、営業力は必須事項となる。

 

結局のところ、正解は一つではない。各人の目指す目的によって、その方法論が変わるのは当然であり、杓子定規に決められることではない。

 

ただ、不動産投資に関しては事業の側面が際立っていると感じた。不動産会社、リフォーム会社、家賃保証会社、銀行の融資担当、と軽く挙げるだけでも数々の職種の方が登場する。「お金を払って買ったから、もうおしまい!!!」とはならないだろう。一つの事業を経営していると認識しないと早晩沈む気がする。色々な方を巻き込んで事業運営するため、その過程では”政治力”も忘れてはならないだろう。そこまで気が回らない人間はうかつに参入するべきではないと感じた。

 

今後について一つ思う事を述べて締めたい。一般に、REITは今後の不動産価格を織り込むと言われている。コロナショックの影響もあって、自分が知るREIT銘柄は下落基調だ。今後ゆったりと不動産価格が下落する可能性を見込んで、基本的な情報は仕入れておくといいかも知れない。どのみち自粛・自粛で、家に引きこもっている休日ですからな。

 

語郎