有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

東京五輪について、医者として思うこと。

 

 

 

五輪中止の意見

コロナ禍での五輪開催の是非について。あまり政治的なことを書くのは躊躇われますが、最近時事ネタとしてよく報道されるので雑感を書こうと思いました。

 

ネットでの五輪中止の活動で30万人が署名したり、世論調査では中止派が8割近い数字であったり。コロナで前線を張っている医療界からも中止要請が出されたり。数字をみても、国内で中止の風潮が強いとしていいでしょう。海外でも同じく、今年の開催は厳しいという意見が多いようで。

 

民意としては、中止の意見が多いです。

 

 

 

思うところ

この件、選手の皆様は出場を想定して練習に励まれてきたわけですし、開催されるべく支援されるべきと思います。選手は悪くない。でも、ねぇ。そりゃ開催できるに越したことはないですが、現状が続くとなると、ねぇ・・・。

 

「安全と安心」「ウイルスに打ち勝った証」「苦難を乗り越えて開催できる」ってのが五輪開催の大義名分のようですが。

 

世界でみても、まだまだ終息しておりません。この災禍のなかでは「危険と不安」「ウイルスにボコられ中」「苦難の真っ最中」ってのが実際のところではないでしょうか。まだゴールがはっきりとは見えていません。

 

日本でも医療者のワクチン接種は進んでおり、その点はまだ良いです。一方で地域社会のワクチン接種は海外と比較して遅れています。順調に進むのか、見通しが立たない。 2021年5月18日の時点で、2回打った人が日本国内で1.7%。ほかの先進国では%にして2桁を超えております。これから日本が追い上げる可能性もありますけれど。そもそも論として、ワクチンを打った段階で確実に集団免疫がつくのかどうか、未定ですしね。

 

いざ開催するとして、五輪サポートに回る医療従事者をどれほど確保できるのか。それだけの人員を確保して重症病棟が回るのか。平時の救急医療が保たれるのか。人の往来で感染者が増えたとして対応できるのか、甚だ疑問です。

 

多数派の意見と同じく、安全面・医療面を現実的に考慮すれば開催は厳しかろうと僕は思います。

 

 

 

大人の話

日本からIOCに中止を切り出しにくい面はあるでしょうが、国としては開催するスタンスのようです。

 

この一年、自粛自粛だったわけで。去年は甲子園も開催できず、泣いてる高校男児の姿をみると、いたたまれないですね。小学生の運動会も、今年も中止になったり。心苦しいものです。 イベントごとも軒並み中止。

 

その割に、お偉い方はガッツリ五輪をやる気のようで、「あ、そっちの大会はやるんかい」って思いました。規模感も小学校や甲子園球場の比じゃないですし、それこそ「変異ウイルス五輪株」みたいな不名誉なタイプのウイルスが今後出ないとも限らない。

 

お偉い方の動向をみるに、人命よりも既得権益を優先する「金で動くドロドロしてエグい世界」はあるのでしょうね。 巨額の放映権?の都合で、引くに引けないのだと考えます。

 

 

 

この世への不信感

この国や世界に対する漠然とした不信感がわいてます。世捨て人みたいな言いぐさですが 。まともにやっている人が損をするのかな、と。定理なのかも知れません。

 

どうせ、この国のことだから五輪の前になったら感染者のデータとかワクチン接種の割合なんて、余裕で捏造してくるんじゃないか、と。 んで後になって大問題になったり、ね。いかにも日本らしいあるあるでしょう。

 

このネット世界のずっと片隅のページだから、書けますが。

 

 

語郎