・冬場は無給医を思いだす
・「無給医を知って欲しい」??
・具体策
・外部が無理そうなら、自力で行動するしかない
・冬場は無給医を思い出す
冬場になりますと、無給医(タダ働き同然の勤務をしている医者)を思い出します。というのは、ちょうど無給医に関する報道が強まったのが、2018年の年末だったからです。またTwitterで過去を検索すると、某大学病院の報道で最初に過熱したのは、やはり2018年11月末でした。
ちょうど2年前の、今くらいです。メディアで現役の無給医が出てきて、発言されていました。
さて、そういった騒ぎの末に、2年後の今はどうなったのか・・・。はい、ぶっちゃけ何も変わっていません。平常運転で、無給医はいます。
いやな話になってしまいますが、僕の雑感を、この節目で記録したいと思います。いつか、この記事を見返して、何か感じるかも知れませんので。
・「無給医を知って欲しい」??
SNSとか、メディアで登場した無給医は、たいてい、こう言っていました。「無給医の惨状を知ってほしい」と。現場での過酷な待遇に、くるしんでいる声を聴いてほしいのでしょう。
まあ、助けを求めたい気持ちは分かります。分かる。ですが、SNSやらメディアで「僕たち無給医の惨状を、知ってよね」と彼らが言っても、言われた側としてはフツーに困ると思います。どうでしょう。困りますよね???
言われたところで、具体的な解決策を提示できるわけでも、ないからです。ここがキモだと思っています。「無給医なんて、可哀そうだ。けしからん。よく理解した」で終わるのが、関の山でしょう。
無給医の発生過程を考えれば分かりますが。診療報酬の単価設定など、日本国の財務問題に直結するレベルの話です。メディアで活躍する無給医の先生がたは、声をかけるレイヤーを、完全に間違っていると思います。
・具体策
「じゃあ、ちょっとでも改善するには、どうするんだよ。お前も、なんか言ってみろ」と、この記事を無給医が見ていたら、言われちゃいそうです。
うーん。ない知恵しぼって、考えました。なかなか、有効な一手がないのが現状でしょう。ムズカシイです。
まあ、外部に働きかける方法論として有効なのは、たとえば現役の無給医が束になって厚労省とか医師会に要望書を出すとか。どうしても、変えたいのならば。たぶん、それでも、変わりませんけれど。
ただ、SNSで騒ぎ立てるよりも、はるかに有効だとは思います。そもそも、無給医ネタに明らかな反応をしているSNSのユーザーは、だいたい医療関係者です。かれらは激務ですので、なかなか、そういった運動に関与できないし気力もないでしょう。
・外部が無理そうなら、自力で行動するしかない
お伝えたいエッセンスは、「何事も、自力で行動するしかない」ということ。
現時点で、外部に頼りきって解決を待つのは、現実的ではありません。2年もかけて、何も変化がない有り様ですから、まあ無理でしょうね。
でしたら、自分で道を模索するしかないでしょう。大きくわけて、2通り。
①無給医を辞める。環境から逃げる。
②現状を続ける。
僕は、現場で色々な無給医にお会いしました。環境が変わることへの恐怖感もありましたが、絶対に無給は嫌なんで、進路を選ぶ際に①をとりました。結果、①で何とかなっています。
なにをするにしても、勇気が必要です。この節目に、再認識できました。
語郎