有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

無給医と美容外科医のキャッシュポジションの差分、下手したら1億円な件。

物事を客観的に理解するには、数字での理解が欠かせません。何となくのイメージで語るのではなく、具体的な数字で考えると、いろいろと見えてきます。

 

テーマは、今までも、ちょくちょく触れてきた「無給医」についてです。「無給」のタームが強すぎる感がありますが、もちろん実際には完全な無給ではありません。当然、収入はあります。

 

ただ、こうやって過酷なレースに乗っている場合と、割と高収入を得ている医者の場合について、ちょっと比較してみようと思います。

 

そう、ずばり「無給医」と「自費診療医(ここでは美容外科医)」の単純な収入の差分を、ちょっと計算してみます。

 

その点について、考察というか、比較して記録してみます。

 

 

・4年間での、単純な所得差

「無給医」にしても、「美容外科医」にしても、どちらも医者3年目以降になります。前提条件として、医者3年目~医者6年目までの4年間での比較とします。

 

なぜ4年なのか、疑問に思われると思います。理由は単純で、「無給医」の大学院での在学期間が4年だからです。こちらに合わせて、考察するのです。

 

もちろん、バイトのコマ数などにもよりますし、一概には言えないと思います。以下、実際に僕が見聞きしたケースでいう収入のモデルケースになります。

 

最低値⇒「無給医」:年収500万円

最高値⇒「美容外科医」:年収2000万円

 

いずれも、僕の同窓にいらっしゃる方の所得です。「無給医」のケースですと、研究の合間にバイトをつめ込められると、いくらか収入は上がりますが、そうでないと500万円ほどです。それに対して「美容外科医」の場合には、初年度から2000万円の契約が多いです。

 

上記が、若手の医者の収入の「上限」と「下限」になろうかと思います。周りを見渡しても、これより外れる値は考えにくいです。

 

 

・いざ算出

さて、単純な計算になります。

 

「無給医」:500万円×4年間=2000万円

美容外科医」:2000万円×4年間=8000万円

 

その差額、約6000万円!!!

たしかに、税金云々はあるでしょう。それでも、単純に個人の収入がここまで開くのか、数字にすると圧巻です。

 

 

・追加の設定を・・・

まあ、これだけですと、あまりインパクトがありません(十分でしょうか?)。また、もう一つの「捻り」を入れたいと思います。

 

先の算出式の差は、単純に収入の差分でした。つまり、貸借対照表でいえば、純資産に該当する部分の差額になるわけで(税金は考えていませんよ)。

 

お察しのよい方は、もう、お分かりかも知れませんが。負債の部分の考慮をすべきでしょう。そう、学費です。私立大学の場合と、国立大学の場合で、学費に開きがでます。

 

さて、上記のケースに、この「学費」を乗せてみます。今回は過酷なケースの想定ですので、「無給医」は私立大学出身、「美容外科医」は国立大学出身、とします。

 

「無給医」の学費:約4000万円(私立大でも高額な部類)

美容外科医」の学費:約400万円(国立大のaverage)

 

教科書代やら、何やら、いろいろと変わるでしょうが。数字を丸めると、このくらいでしょう。

 

その差額、約3600万円!!!

つまり、私立大学で高額な部類の学費で卒業した場合、これだけの「相対的負債」を追うわけです。

 

 

・最終的な差額、約1億也!!!!!

収入の差分と、学費の「相対的負債」を合算すれば、その差額は9600万円。とんでもない数字が、飛び出てきてしまいました。

 

4年間の過程が終わった段階での、2つの境遇の「相対的な差分」ですね。学費を合算するのは、2つのケースの境遇の「相対的な差額」を強調するためです。

 

かなり荒っぽい試算ですが、下手したらこれだけ開いてしまう、というモデルになれば幸いです。

 

 

語郎