有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

処世術について、思うこと 

 社会に出て働いてみると、職場では実に様々な職種の人との絡みがある。仕事を円滑にこなす為には職場の方との円滑なコミュニケーションは必須項目だろう。しかし、コミュニケーション能力が重要なのは分かるが、上手いこと人を誘導して仕事をこなして行くことは言葉で言うよりもずっと難しいと思う。最近の自分の中での一大テーマが処世術である。

 

学生の時には気の合う仲間とだけ喋っていれば良かったかも知れない。気にいらなければ会話しなければいい。仲間内で満足できるし、特段生活には困らないだろう。だが就職するとそうはいかない。どう考えても自分とは合わない人とも折り合いをつけなければならないのだ。ある程度は話せば分かり合えるかも知れないが、根本的に脳みその構造が違う人間同士、どうしても相性が悪い人もいるだろう。

 

自分も就職したての頃は苦労した。相手の話すことの本当の意図をくみ取り、上手いこと回していくことがこんなに難しいとは。あとこれは病院特有のことかも知れないが、いちいち電話がかかってくるのである。しかもそれほど重要では無いと思われる内容について。何かの処置をしているときに、重要度が低いことを同時に沢山言われても確実に忘れるだろう。これについては病院のアナログ気質が大いに影響していると思うが、趣旨がずれるのでここまでにとどめておく。

 

やっかいな人だったり、どうしようもなく婉曲な事を伝えてくる人にどう対処しようか。いろいろと考えたが、①結局自分になにを求めているのか明確にしてもらう、②業務の線引きを明確にする、あたりが割と対処方法としては有効だった。あまりに電話などで長く話してくる人がいたら、「結局のところ、私は何をすればよいのですか?」「それは私の業務の範疇ですか?」と切り返すといい。相手の脳みそも整理されてくるはずである。

 

最後に、参考になる書籍を以下に記しておこうと思う。

 

『頭にきてもアホとは戦うな!』 田村耕太郎

著者は元国会議員の方である。特に政治家ともなるとさまざまな利害関係者の中で、まさに政治力を発揮しなければならない。相当に苦労されたであろうことが読み取れる。なめられたり、妙な派閥争いに巻き込まれたり。一般社会のそれとは全くことなるストレスにもさらされていたのだろう。そう考えると、まだまだ自分たちはマシなのではないかと錯覚してしまうものだ。だからこそ、妙なキャラクターをもつやっかいな人達とはそもそも関わらないほうが良い。それがなかなかに難しいのだが・・・・。

 

語郎