有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

モーレツ院長が書類送検されちゃう件【シリーズ専攻医自殺】

 

神戸の専攻医自殺の件で続報

運営法人・院長・元上司が書類送検されました。

つまり「労働基準法違反」として、

いよいよ立件される可能性があるのです。

(まだ検察の判断待ち、ですが)

 

これは大きな一歩ですよ。

いままで「自己研鑽」として有耶無耶にされていた、

「後期研修医の修行」について、

労働性があると判断されている証左だからです。

 

まあねえ。

労基署の判断は妥当だと思いますよ。

どう考えても学会発表の準備やらレポート作成やらは、

仕事の一部ですから・・・。

 

上司「次の◯◯学会でこのケースを発表してよ」

後期研修医「・・・・いやぁ、大丈夫です。仕事超忙しいですし」

なんて、いきませんよねぇ。

こんなことを後期研修医がほざいたら、

その後の研修に支障が出るでしょう。

 

報道みて思った事

なんとなく報道みて思ったんだけども。

 

件の専攻医のお母さん、やつれていますよねぇ。

まだそこまでお年じゃないでしょうに。

心労がたまっておられるんでしょうなあ。

ご自愛いただきたいです。

 

 

 

あと具院長ね。

報道当初の様子だと、

まったく、何の、悪びれもないみたいでしたね。

モーレツ外科医だったらしくて。

根性・気合・根性・気合みたいなキャラなのかしらね。

今頃どんな顔されているんでしょうかね・・・。

 

モーレツ外科人生のフィナーレが書類送検とは

笑えません・・・。

 

みんなも法律は守ろうね!!!

 

ここまで話が大きくなったワケを解析

3つ要素があると思っています。

 

1:具院長の対応のまずさ

お葬式の場面で、

当該研修医のことを「完璧主義者でしたからねえ」

みたいな自己評価を一方的に下し、遺族感情を煽った。

ほかにも遺族を煽るような発言をしまくっている。

 

これ、かなり大きいと思います。

 

ぶっちゃけ、彼のコンプラ意識がしっかりしていれば、

遺族感情を過度に煽ることなく、

(そりゃあ、もめるでしょうが)ある程度は穏便に済んだかと。

 

やっぱり事後処理って大事なんですよね。

 

 

2:弁護士のメディア拡散が秀逸

今回の担当弁護士さんって、

電通事件にも絡んだ弁護士さんなんですって。

 

あの電通報道を覚えていらっしゃるでしょうか?

お母さんの号泣する顔を写したり、

とかく「情」に訴える「絵」を作っています。

 

今回も似たような「絵」ですよね。

件の弁護士さんはそういう報道操作が得意なようです。

 

3:医師の労働上限規制スタート

いよいよ来年から開始です。

 

そのあたりの事情もあって、

世論の関心が強い時期の、まさにこの事件ってことです。

 

 

語郎