ネットワーク関連書籍に引き続き、サーバ関連の書籍を読んでました。
一通り読了したので書評します。
『おうちで学べるサーバのきほん』
出版社:翔泳社 、著者:木下肇
おススメ度:★★★★
タイトル通り、まさにサーバの基本知識をまとめた書籍。
サーバ解説書を何冊か試し読みするなかで、この書籍を見つけました。他の入門書籍はイラストがメインだったのですが、この書籍は活字が多く解説が充実していたため、購入した次第です。
全ての章で「実験→解説→まとめ→問題」の構成になっており、手元のコンピュータでネットワークやサーバ設定を確認しながら理解できます。
基本はWindows環境での解説になっていますが、一部Linux環境での話も。
以下、ネタバレしない範囲でまとめます。
サーバ関連の知識をつけたい人、とくに包括的に基本を知りたい人にオススメします。
概要
章立て
前半
Chapter 01 サーバって何だろう
Chapter 02 様々なサーバの役割を理解しよう
→ サーバの必要性と、各種サーバ(webサーバ、メールサーバ、ファイルサーバ、DNSサーバなど)を一通り解説。会社や組織での実務に、サーバ機能がどのように役立っているのか、そのあたりの解説に重点が置かれています。
中盤
Chapter 03 サーバを支えるハードウェア
Chapter 04 サーバを支えるソフトウェア
→サーバ用のハードウェア、およびソフトウェアの話が出てきます。サーバはクライアントからの要望に応えるため、ユーザー用のコンピュータより高いスペックが求められます。当然ながらハードウェア構成も普段使いの端末とは異なりますので、その辺の知識が整理されます。サーバ用のOSとしてはWindows Serverと Linux系が取り上げられています。
後半
Chapter 05 サーバとネットワークの関係
Chapter 06 サーバと人間の関係
Chapter 07 サーバを安定稼働させるために
Chapter 08 サーバ環境のリプレース
→後半にかけてネットワークの話題も。サーバメインの書籍なので、ネットワークの話はあっさりですが、要点は整理されています。また、より実務的な話題、管理や保守の話も終盤に出てきます。
Linuxで練習が良いかも
本書の内容とは少しずれるのですが、サーバを設計する練習をするのに、あえてWindows Serverを選択しなくて良いかも、と思いました。
ライセンス料のコストだったり、特許の問題もあったりで、自由に改造できたり出来ないですものね。
Linux系で仮想サーバを立ててみて、練習するのが良さげだと思いました。
無料ですしね。改造しすぎて壊れても、またインストールすれば大丈夫ですものね。
個人的見解
パソコンを普段使いする分には、DHCPサーバがIPアドレスを割り振ってくれるし、ファイアウォールのポート設定もデフォルトで管理されていますけれども、根本的な理屈といいますか、根っこの知識があったほうが自力でトラブルシューティングできます。
ネットワーク関連の書籍の書評でも似たような話を書きましたが、サーバの話も一般教養で取り扱うべきだな、と。
高校の古文とか漢文とかは速攻で廃止して、サーバの知識と設定技術を強制的に若者につけさせたほうが国力が上がります、確実に。
語郎