前回、【キアゲハ飼育日記①】として記事を書きました。
今回は【キアゲハ飼育日記②】として、続きを書きます。
もちろん本日も飼育継続中でございます。
普段とは事情が異なり、今回育てているのは友人から貰った貴重な幼虫です。何かトラブルが起きることなく、無事に成虫まで導きたいものですな。
ただ、そうは言っても、飼育上で注意しなきゃいけない最低限の「ポイント」はしっかり押さえています。そのうえで、なんというか、こう、いい意味で余裕が出てきたんです。
いやあ、ずいぶん、僕も昆虫飼育に慣れたものだなあ、って。
謎の自信を持っています。
前蛹化(2021年10月8日 2匹/3匹)
(①前蛹)
(②下痢便)
さっそく今の状態を報告。
2021年10月8日の午前中、3匹中2匹が前蛹となりました。
前蛹とは、(あまり聞きなれない用語だと思いますが)ようするに「サナギの一歩手前の幼虫状態」ってことです。
まるまると太った幼虫が、上の写真のような「下痢便(②)」を出すことが前蛹になる合図。かなり水っぽい便を出し、体の水分を絞ります。
そして①の写真のように、妙に縮こまった状態が、前蛹のそれです。前蛹というくらいですから、サナギと同じく動きが殆どありません。ぱっと見の動きはないのですが、ゆっくりと脱皮しており、1日か2日程度で本番のサナギに進化します。
前蛹の注意点
じつはアゲハチョウ飼育の鬼門が、この前蛹の状態のときだったりします。
幼虫にとっては、サナギという形態に移行する時期なので単純に負荷がかかります。自然の経過で失敗する個体もあります。
幼虫の要因は別として、初心者の飼育家は、この前蛹の状態がどうにも気になってしまい、突っついたり、ひどいと揉んだりしてしまうそうな。
気になるのも分かります。写真でみると分かりにくいと思いますが、けっこう水分が抜けて見た目がカラカラなんですよね。表面が乾燥しています。おまけに水っぽい便を出したあとで、動かなくなるものですから、まあ心配にもなるわけです。でも、ここはグッと我慢。
この前蛹の状態での注意点は一つだけ。
「絶対に触らないこと」。
触ると、ここまで上手くいっていても、簡単に死亡します。前蛹からサナギになる脱皮は生涯に1回なので、ここをミスるとサナギになれず、死亡してしまいます。
1ケースに1匹が理想
昔育てていたときの苦い思い出があります。
そのときは同じケースに幼虫を2匹入れておりました。先に前蛹となった個体に、まだ前蛹になっていない個体がタックルしてしまい、前蛹となった個体が脱皮できずに死んでしまったことがあります。
ですので、僕は「1ケースに前蛹1匹」の原則を徹底して管理しています。
こうすると、少なくとも物理的な要因でサナギになれない確率は減少します。
語郎