有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

「今後ますますヒグマが問題になる」って確信した。

 

 

クマのまとめ

意外な特徴

①本来は人を襲わない、臆病な性格。

②肉食のイメージがあるが、意外にも雑食性である。ドングリなどの木の実を好む。果物もよく食べる。トウモロコシは大好物。

③逃げ惑う動物をみると、本能で襲ってしまう。

 

怖いポイント

①一度でも人を襲ってしまうと、(当然クマのほうが強いワケで)人間が弱い生物だと認識する。繰り返し人を襲う危険が増す。

②まかり間違って人を食べた場合、繰り返して人を襲って食する危険が増す(三毛別羆事件を参照のこと)。

③本来的な意味で、人との共存は不可能である。どんなにクマを飼いならしたとしても「民家の庭でクマを飼う。仲良く暮らす」などは到底できない。 そういった概念が通用しない動物である。

 

 

山でクマに出会った時の対処法

・間違っても闘わない。殴ったり、石を投げたり、木の棒で叩いたりしない。過去に闘った人がいて、半殺しにされてしまった。

 

・叫び声を立てない。「目の前に弱った獲物がいる」と興奮させてしまう。

 

・背中を見せない。背中を見せて逃げたとして、クマの走る時速は50キロメートル。逃げきれないし、追いかける習性を刺激するだけである。

 

・クマに荷物をパクられたとしても、取り返してはいけない。クマは一度手に入れたモノに対する執着が尋常じゃないので、荷物を取り返しにくる。その過程で襲われる危険が高くなる。荷物はあきらめる(福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件を参照のこと)。

 

・クマから視線を外さず、ジリジリ後退する。

 

 

ヒグマの被害拡大中

北海道で、ヒグマの被害が増えているそうです。過去と比較して襲われる被害者が年々増加しています。

 

なぜヒグマと接触する機会が増えてしまったのか。一概には言えない複数の原因がありそうです。森林の伐採でヒグマの居場所がなくなり、人里に降りてくるケースはあるでしょう。木の実の成熟がイマイチで、栄養不足のために人里に現れるケースも。

 

ただ、何にしてもヒグマだけが一方的に悪いわけでもないのですよね。観光客が調子に乗って、お菓子とかの人工的な餌をあげてしまうと、ダメ。 人工的な味を覚えてしまい、本来なら近寄らない人のいる場所まで好奇心で迫ってしまいます。

 

観光客だけではなく、人家のゴミ処理も問題になるそうです。ゴミを野ざらしにしてしまうと、それだけで人里に近寄るモチベーションになってしまいます。

 

クマはずいぶん賢い生物なのだな、と感心しちゃいます。

 

 

『クマと民主主義』の動画は必見

コロナや東京オリンピックで世間が沸くなかで、全く関係のないヒグマを持ち出すあたり、「これぞ僕のライフハック・ブログ」と思っちゃいます。それくらい必見の動画です。リンクに貼ってありますので、良ければご覧ください。長めの動画ですが、濃厚な内容です。

 

見られない人のために、要約。

北海道でヒグマがでる村がありました。当然ヒグマがでたら騒ぎになるわけで。そういった時に、善意で猟友会のハンターが駆除に出向いていました。ちなみにハンターは普段は別の仕事をしています。

ここで、問題があって。いざ夜中にヒグマが出ても、法律の規制で発砲できず。ライトをあてたり、爆竹を鳴らすだけで追い返すのが限界。それでも一晩中ヒグマを追っかけまわして大変な激務です。日中に発砲するにしても、住宅地では法律的にマズい(鳥獣保護法)。なにかと制約が強いのです。

彼らは半分公務員みたいなポジションで、税金からの援助を受けています。たとえば万が一のときの遺族補償とか出動代とか。でも村人や役所的には「爆竹で追い払っているだけやん」みたいに言う人も居りまして。ハンターへの手当を激減させちゃいます。

ハンターとしては「下手したら死ぬかもしれない仕事なのに、こんな補償じゃやってられない」と激怒して、出動を拒否します。

結果、ヒグマが村に侵入するのを発見しても、「警察と役所の人が爆竹を鳴らしてクマを見あげるだけ」っていう何とも頼りない状況になってしまいました・・・。

最後は、ちょっと皆が歩み寄る感じで終わっていますが、現在のところは不明です。ザ・日本の政治、って感じがします。必見。

 

 

リンク

HBCテレビ

『クマと民主主義~記者が見つめた村の1年10か月~』2020年5月24日(日)放送

HBCテレビ『クマと民主主義~記者が見つめた村の1年10か月~』2020年5月24日(日)放送 - YouTube

 

参考(有名な事件)

残酷な描写がありますので、苦手な人は調べるのを避けましょう。

三毛別羆事件 1915年

福岡大学ワンダーフォーゲル部ヒグマ事件 1970年

 

 

でも僕、なんでこんなクマばっか調べているんだろう(素)。疲れているのかも知れません。

 

 

語郎