こどおじ
「子供部屋おじさん」という単語。恥ずかしながら、最近になって知ったパワーワードです。SNSでは市民権を得た言葉だそうで。「子供」とか「おじさん」とかのワードが盛り込まれているあたり、基本的には蔑称であることは何となく分かります。
「こどおじ」と略して呼ばれることもあるみたいです。
なんか他人事じゃない気がしてしまいました。さすがに僕はギリ２０代ですし、おじさんという年齢でもない気がするのですが、このままいくと「こどおじ」行きだと思っています。
「こどおじ」の定義
はじめて聞く人向けに、簡単な定義を紹介します。「中年になっても実家を離れず、いつまでも子供部屋で過ごしている中年の独身男性」ってなところ。
働いているのか否か、そのあたりの定義が曖昧なのが不思議でした。テレビ特集では、悪くない稼ぎ（手取りで60万以上）の子供部屋おじさんが出現していました。実家にお金を納める人もいらっしゃるようで、親に寄生している従来のニート像とは違ってみえます。
先に挙げたような定義からでは、どうしてもネガティブなイメージが湧いてきます。 なんとなく生活力がなくて、頼りない、モテないイメージの男性。
「こどおじ」についての考察
「こどおじ」として分類される人が令和になり突如として目立ってきたわけではない、と思うのです。
国民的なアニメのサ●エさんも、実家に住んでおりますでしょう。性別は違いますけども。アニメで語られるくらいの一般像ってことなのですよね。昔っから、実家と共存して暮らす世帯とか子供って、いたんですよね。っていうか、今も一定数いるんですよ。 そういう人たちを、改めて「子供部屋おじさん」と再定義しているだけに過ぎないのではないか、と。
昔から居たわけですし、彼ら自体に悪いイメージとかって、それほどないハズなんですよね。だって、今ほど核家族化していない昔の日本では、極めて一般的な存在だったので。みんなで仲良く住んでいたんですよ。
じゃあ、なんで今更とりあげられるのか、って話ですけど。 ここからがミソなのです。
込み入った考察（妄想かも・・・）
ごめんなさい。ここから先は僕の妄言と思ってください。 確たる証拠はないので。
不況になると、「こどおじ」スタイルの人って増えると思うんですよ。「わざわざ都会に働きにでる必要ないよな。せめて地方の中核都市で良くないか」って発想になりやすいんじゃないかしら。ましてや今回のような感染症がきっかけですと、人口密集地の大都市部に住むこと自体がリスクだという観念が広まってしまいます。実際、東京（２３区含む）から近隣県へ人口流出の傾向にあります。リモートワークなどのオンラインでの仕事普及も、この流れに拍車をかけます。
昨今の先の見通せない情勢のなかでは、「こどおじ」って人種は寧ろ利口じゃないか。コスパ的には最強じゃないか。こういう意見が強くなってくるわけですよ。
ところがどっこい。この「こどおじ」最強説の流れが、面白くない人とか業界って、あるんですよね。 その業界が「子供部屋おじさんはダサいですよ。やめときましょう」とネガキャン的に宣伝している、と考えるのは決して穿った見方でもないと思うのですよ。たとえば以下のごとく。
① 都市部のワンルーム専門の不動産屋さん
筆頭格に困るとおもうんですよ。社会人になったら親元離れて上京して、立派な一流企業に勤めて、生活の基盤としてワンルームを借りる。こういった神話がある。
たとえば僕みたいな「こどおじ」予備軍が、ゲリラ戦的に実家周辺で就職し始めると、まあマジで困るワケですよ。実家周辺で、小さく就活でもされてしまうと、ワンルームに住む人が減るわけですから。
そうじゃなくても、人口減の社会ですので。あれだけワンルームを作りまくってしまい、清算しなきゃなりません。ワンルームに住む人が激減したら、シャレにならんと思うんですわ。
② 結婚業界
実家くらしの方が、未婚率は高いのです。イメージどおりかも知れませんけれど。
ブライダル関係の業界も困ると思います。僕のような奴が実家に籠城してしまうと、実家暮らしの便利さに慣れてしまいます。世帯を作る気力が失せる人もいるでしょうし。
こうなると、いざ結婚をしようとする人が減ってしまいます。コロナ流行もあって、なかなか結婚に及ばない人が出るかも知れない。業界としては美味しくないのです。
ほかにも沢山あるかと思います。
まとめ
結局何が言いたいのか、というと。自分の選択というか、主軸をブラさないことが大事だと思うんですよね。
自分の天秤で選択を重ねるのが大事。人のいうことは気にしないことです。
語郎
