有給医のライフハック記録

医師の語る人生最適化戦略

ミカンの木にクロアゲハ幼虫を発見。鋭意、飼育中。

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自宅に設置してあるミカンの木に、まだアゲハチョウの卵が見当たらない。さすがに心配になってきた。そこで、いつもマークしている公園の大きなミカンの木を調査してみることにした。幹がしっかりした木だ。

 

もしこの木にも卵が見当たらなかったら、まだこの地域ではアゲハチョウの産卵のピークではないことを示すと考えた。言ってみれば市場調査である。周りの環境を調べて、アゲハチョウの繁殖具合を知るのだ。

 

ちらほら公園内でも成虫は見つけることは出来たが、さほど沢山飛んでいるわけではなかった。それに連動しているのか、あまり卵も目立たなかった。そういえば、梅雨明けに卵が目立ってくるような気がする。まだ時期的には早いのだろう。

 

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ミカンの木だ。葉がかなり多い。

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ミカンの葉である。よく見ると、葉は分節しているのが分かるだろう。葉の関節というらしい。これが柑橘類の葉で特徴的な部分だ。道を歩いているとき、このように関節を成している葉を見つけたら、もしかしたら、アゲハチョウの幼虫がいるかも知れない。僕は柑橘の葉を見かけたら、必ず止まって、じっくり観察している。しっかり観察すると、幼虫を見つけることが出来る。

 

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柑橘の実だ。スダチだろうか。沢山できていた。

 

ざっと見終わった時点で、葉の上にいる幼虫を発見することが出来た。せっかく見つけたのだから、家に持って帰って保護することにした。以下に幼虫の写真を添付する。幼虫写真が苦手な方は、ここで戻って頂きたい。

 

 

 

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体幹部の模様が網目のようであり、中央でつながっている。また臭角も赤かったため、総合的に判断すればクロアゲハの幼虫だろう。

 

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よく葉を食べている。モリモリ、食欲が旺盛だ。

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このままモリモリ食べて、元気に成虫になってほしい。

 

だが、ちょっと心配なことがある。写真では目立たないが、この幼虫の頭部に0.5mmほどの小さな黒い点を確認した。現時点ではなんともいえないが、寄生昆虫に攻撃されていた可能性がある。

 

自然界は弱肉強食の世界。アゲハチョウは生態ピラミッドでは下位に分類される。特別の攻撃手段を持たないためだ。そのため成虫は一度に沢山卵を産む。相当数が他の昆虫の餌食になることを織り込んでおり、多く生むように適応したのだ。

 

なかでもやっかいなのが、寄生昆虫である。アゲハチョウの天敵として、ハエやハチの寄生昆虫が知られている。アゲハチョウ飼育家にとっては憎き敵だ。

 

どの幼虫フェースでも寄生が成立してしまう。なかには卵の段階で寄生されてしまう個体もいるくらいだ。しかもアゲハチョウが蛹になってから、寄生虫のシステムが発動することが多いため、あとにならないと分からないことも多いのだ。本当に自然界は不思議だ。謎に満ちている。

 

とはいえ、せっかく保護したクロアゲハの幼虫。大切に飼育する。アゲハチョウ飼育日記として、今後も記録していく予定だ。

 

語郎